地方の政治をもっと身近に!その2 県議会って何してる?

県庁の隣にある香川県議会棟です。
「県議会」をもっと知ってみよう。

県には県知事さんがいて、県議会もあって、でも誰が何をしているのか、今ひとつ理解できていないかも。ケンセイ先生、基本から教えてください!
いい質問ですね。国政もそうですが、県政も私たちの生活に直接影響するものです。議論しているのは議員さんですが、実は私たちもそこに参加しています。さてどう参加しているのか、民主主義の基本からおさらいしていきましょう。
日本は民主主義国家です、よね?
そうです。例えば香川県において、住民皆で話し合い、意見交換をしながら住み良い郷土を創り上げていこう、 それが理想です。けれども、住民皆が一堂に会するのは現実問題として無理があります。 そこで、住民による選挙によって代表者(議員)を地区ごとに選び、 その議員たちが集って議会を開き、あくまで代表者として互いに議論を行い、 住民全体の幸福追求をはかる、そうして行われる政治が民主主義の基本です。
だから、議員さんは私たちの意見や要望を代わりに喋ってくれている、のですね。
そういう意味で、民主主義国家においては一人一人の声が政治に反映されているはずなのです。
ちゃんと私たちの声を届けてくれる議員さんを選ばないと、ですね!
そう、その通り!昨今、なぜか住民の関心が政治から薄れ、選挙の投票率低下が問題になっています。 それでいて政治に文句を言うのは話がずれています。そもそも政治によって全ての住民の生活や将来が決まってくるのです。 ですから、代表する議員を自ら選ぶことは、自分たちの生活をより良きものにするのと同義なのです!
ケンセイ先生、熱くなってきました!でも確かに私は、選挙ってただ人を選ぶだけだ(めんどくさい) とぼんやり考えていたフシがあります。もっと責任感を持って選挙に行かないと、ですね。
議員とは別に、長(香川県の場合は県知事)も住民の直接選挙によって選ばれます。しかし違うのは、 議員が集う県議会は県の議決機関または意思決定機関といい、知事、教育委員会、公安委員会などは、 議会で決定された事項を実行する執行機関である、という点です。 (注:教育委員会や公安委員会の委員は議会の同意を得て、知事が任命します。) そうして議決機関と執行機関は互いに牽制し高め合うことにより、地方自治の適切な運営が実現されることになっています。
なるほど、車の両輪とよく言われますね。
次に、議会が具体的に何をしているか、見てみましょう。
前回、予算を決めたのは知ってます!
そうでしたね。基本的には県議会は年4回の定例会が開催され、 2月の議会で次年度の予算が議論されます。議場で行われるのが本会議で、 議員の意見・主張や質問が行われ、また個々の議案について付託されていた委員会からの報告、 それを受けての議案・請願・陳情などについて議決が行われます。
 県議会の権限は法律により定められていて、条例の制定・改正・廃止、予算の決定、決算の認定、 県事業の契約などの議決権を与えられています。また、議会で決定された事項が正当に行われているか どうかを調査する権利や、県民の利益になり得る項目において政府に意見書を提出する権利、 また、県民からの請願や陳情を個々に受理し、審査する権利も与えられています。
場合によっては一人の県民の意見や要望によって政治が変わることもあるのですね。
選挙で議員さんを選んだ後でも、私たちは積極的に県政に興味をもち、どんな議論が行われているかを知ることが大切です。
とは言っても、どう参加すればいいんですか?
またしてもいい質問です! 県議会の本会議は、実は公開されているのです。 議場内での傍聴またはモニターテレビでの視聴が可能です。 また、基本的には誰でも傍聴することができます。 ただし、代表者として議員さんが議論する場ですので静かに傍聴しましょう。
それで具体的に議会において何が議論されているのか、県政の流れの最新を知ることができるんですね。 そしてアレ?と思うことがあったら、陳情や要望を出してもよい、という話だし?
そうそれが民主主義です。便宜上、議員さんという代表者を選んでいるけれども、政治には全ての人が参加しているのです。 その責任感と重要性は各自、大切にしたいものですね。最終的には私たちの将来を決めるものなのだから。
議会って誰かが何かの決まりを作ってるところかと思っていました。なんて無責任だったんだろう、反省。 私たちの代表者として日々働いてくれている議員さんたちの活動を知りつつ、 これからは、完全おまかせではなく私たち自身も積極的に政治に参加していきたいです!

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